韓国と拉致問題で連携を!

takase222009-06-25

きょう、韓国三大紙の朝刊に私たちの意見広告が掲載された。
1950年に朝鮮戦争が勃発した日に合わせたのだが、韓国では三大紙のほか、聨合通信やデイリーNKなど各種メディアが記事で取り上げ、かなりの反響があったようだ。
http://www.jinken.asia/
特に東亜日報は、《「韓日が手を取り合い、北朝鮮を変えよう」 日本民間グループが韓国紙に広告》との見出しで、長い記事を出している。http://japan.donga.com/srv/service.php3?biid=2009062566998
以下は産経のネットニュースより;
《【ソウル=水沼啓子北朝鮮による拉致事件について、日本のジャーナリストらが25日付の韓国3大紙「東亜日報」「朝鮮日報」「中央日報」に全面の意見広告を出した。全面広告は韓国の国民にあてた手紙形式で、1977(昭和52)年に13歳で拉致された横田めぐみさん=拉致当時(13)=や、その翌年に拉致された田口八重子さん=同(22)=らの写真を掲載し、「強制的に身体を拘束し、愛する人々と切り離し、悪への加担を強いる拉致は、最も悲惨な人権侵害だ」「拉致被害者を1人残らず救出し、故郷で待つ家族と再会させなければならない」と訴えている。(略)有田氏らは「意見広告7人の会」を結成し、寄付金を募り、広告費にあてた。これまでに約1700人から約1720万円が集まったという。
 7人の会は意見広告を通じて、(1)国連をはじめ国際機関や国際会議において、北朝鮮の人権問題を訴える(2)人道援助を含む北朝鮮に関する個別プロジェクトを、人権の改善に改善をはかることに結びつける(3)脱北者から、拉致を含む人権問題についての情報をより多く収集し、日韓で共有する(4)問題の緊急性にかんがみ、拉致被害者政治犯収容所の実態を調査するための国際的な「人権査察」を求める−を提案した。
 7人の会は今年4月にも米ニューヨーク・タイムズ紙に「北朝鮮という名の地獄をそのままにしておくのか」というタイトルで全面広告を出し、オバマ米大統領宛の手紙形式で、拉致問題を含む北朝鮮の人権問題解決に協力を求めている。》

こういうボランティア活動は、仕事や私用で忙しくなると、正直、面倒だなあと思うこともあるのだが、やってよかった。
北朝鮮による拉致は、韓国では意外にも、関心が高くない。かつての反共政権の下では、拉致被害者(その圧倒的多数は拿捕された漁民)が工作員として侵入してくることを警戒して、被害者家族は《潜在的スパイの家》と見られたという。同情されるよりも監視対象として白い眼で見られ就職差別を受けることもあったそうだ。
何度も来日した韓国の被害者家族会の崔祐英(チェ・ウヨン)さんという女性は、高校1年のとき父親の漁船が北朝鮮に拿捕されたが、日本の集会でこう語っている。
http://blue-jewel-7.cocolog-nifty.com/blog/2006/04/post_b65b.html
つまり、「日陰者」と《韓国では、公安関係の監視、あるいはひどい場合は拷問を受けることもあるので、どこにも自分たちの現実を、自分たちの実情を訴える場所がありませんでした。そう言う背景の中で、韓国には485人、拉致被害者がいるんですが、その家族達は、一緒にあうことができません。》して声を上げられずにいたわけだ。90年代末から日本の運動に刺激されて「家族の会」ができ活動をはじめるのだが、時代が変わって「太陽政策」になっていた。すると、北朝鮮を刺激するなと圧力をかけられることになった。
李明博政権になって、北朝鮮の人権問題を取り上げることがタブーでなくなった今だからこそ、韓国との連携を強めたいものである。