COSMOS

takase222008-10-24

娘の通う中学が毎年開く校内合唱コンクールを1時間ほどのぞいた。
各クラスが、学年共通の課題曲と自由曲の2曲を歌い、競い合う。
自由曲によく選ばれるのにCOSMOS(コスモス)という曲があり、私は大好きである。COSMOSとは宇宙という意味だ。遅れて会場に入っていったら、ちょうどこの曲が歌われていた。

夏の草原に 銀河は高く歌う
胸に手をあてて 風を感じる

君の温もりは 宇宙が燃えていた
遠い時代のなごり 君は宇宙
百億年の歴史が 今も身体に流れてる

光の声が 天高くきこえる
君も星だよ みんなみんな

時の流れに 生まれたものなら
ひとり残らず 幸せになれるはず

みんな生命を 燃やすんだ
星のように 蛍のように

光の声が 天高くきこえる
僕らはひとつ みんなみんな
光の声が 天高くきこえる
君も星だよ みんなみんな 
君も星だよ・・・
(詞・曲/ミマス)

聞いたことのない人は、以下のサイトでどうぞ。http://jp.youtube.com/watch?v=0ALpzRLZE0M

ビッグバン以来の、気の遠くなる長い時間。その絶え間ない進化の結果、ここに現在があり、私たちがいる。この曲を聴くといつも瞼の裏が熱くなってくる。
いかにも悪ガキのような男子生徒が神妙な顔で歌っている。
「ひとり残らず 幸せになれるはず」

私は時間がなかったので、4〜5曲だけ聴いて会場を去ったが、COSMOS以外の曲でも、「この星に生きて・・」、「この宇宙が・・」という歌詞があって感慨深かった。
地球を私たちの「この星」、宇宙を「この宇宙」と呼ぶ感覚は、私の子ども時代にはなかった。
「日本」という国号が初めて使用されたのは7世紀のことだという。(吉田孝『日本の誕生』岩波新書
ここではエリート層が「日本」という意識を持ったわけだが、下々の庶民までが自分を「日本人」だと意識したのは、それから千年以上経って、明治時代になってからだろう。
これに比べれば、「宇宙船地球号」に連なる宇宙意識の広まりは非常に速い。もし、COSMOSの歌詞のような意識を、歌っている子どもたちが持ったならば、自殺やいじめなどもずっと減るに違いない。何より、今よりはるかに安全で持続可能な社会を作ろうとするだろう。ここに大きな希望を見ることができる。
花のコスモスは今が盛りだ。あさってサンプロの放送が終わったら、どこかの公園に見に行こう。