ロンドンの気品

takase222008-02-21

きょう英国から帰国した。
今回の出張はトラブル続きだった。ロンドンに着いたら、出張前に仕事が立て込んで生活が不規則になったせいか、すぐに痛風の発作が出た。今度は以前(9月18日付け日記)のように自助努力では治せず、びっこを引きながら取材しきょう帰国後すぐに病院に行った。取材もいま一つ深まらずに難航した。ダメ押しのように、旅の最後には、英国航空に預けた三脚、照明機材を含む手荷物5個が成田に運ばれていないというトラブルに見舞われた。私たちだけでなく、40人ほどの乗客の荷物が出てこず大ごとになった。
ロンドンは東京と同じくらいの気温で、取材中は毎日青空だったが、最後の20日の朝は深い霧にたたられた。乗り継ぎできない客が続出し、機内はガラガラだった。成田の英国航空係員によると、この霧のせいで荷物の扱いが乱れた可能性、それにヒースロー空港が新ターミナルのオープンでシステムが混乱した可能性などが考えられるという。それにしても英国航空でこれほどのミスをするとは・・・。飛行時間が11時間もあるのに、その間、ロンドンに置いたままなのか、どこか別の目的地に運ばれたのかの情報さえ入っていないという。
ほとんど車で通り過ぎるだけで表通りしか知らないが、ロンドンの街並みはきれいだと思った。ロンドンに30年住んでいる日本人は、「きたないところもたくさんありますよ」という。また、帝国主義の収奪の結果が云々という批判もあろうが、通りに気品があることはいいことだ。
広大な公園も重要だがまずは建物だ。古い建造物が残っていること、全体の調和を考えて街づくりがされているので、通りごとに統一感があることが大きいだろう。高さも風格も似たような建物が続く。
それから大事なのは、大きな看板、スクリーンなど、うるさい宣伝・広告がないことだと思う。ここがアジアの喧騒のごちゃごちゃした街並み(それはそれでいいものなのだが)との大きな違いだ。
ところが、ピカデリー・サーカスという観光名所には、写真の手前のビルに、どでかいネオン広告が輝いていた。サンヨー、TDK、サムスン、コカコーラなど。ロンドンには似合わない。こんな巨大広告を見たのはここだけ。日本の会社が入っていることが恥ずかしかった。