めぐみさん拉致から30年

きのう11月15日は、横田めぐみさんが拉致された日だ。もう30年になる。
ピンクレディーが爆発的なブームを巻き起こしていた」。
私は、拉致についての本『娘をかえせ息子をかえせ』(旬報社)を、こういう一節ではじめたが、拉致された1976年は、遠い過去である。
成田空港からオフィスに着いたら、テレビニュースで、横田さん夫妻が集会のため新潟に向かったことを報じていた。「何でこんなに長くかかるんでしょうか」と語る横田さんたちを観るのはつらい。うちの取材班も新潟で取材しているはずだ。
きょう16日、福田首相ブッシュ大統領と会談したが、訪米前の雰囲気から推測するに、おそらく何も成果はないだろう。福田首相という人は、何かを成し遂げようという気迫や覚悟を感じさせない。今回の訪米も単なる「ご挨拶」で、北朝鮮の「テロ支援国家」指定解除の問題など、実は一言二言雑談しただけで、「しっかり要請しました。ブッシュ大統領も必ず考慮するとおっしゃいました」という報告になるのではないか。
16日午後、新宿で放送批評懇談会の「戦争・紛争ジャーナリズム座談会」という企画に参加した。私の他は錚々たるメンバーで、亀山 亮、宮嶋茂樹山本美香、山本宗補、綿井健陽の各氏、司会は岩本太郎さんだった。来年1月はじめ発売の放送専門誌《GALAC》に掲載されるという。
長井健司さんの死をどう受け止めたか」で始まった座談会だが、最後の質問は「いつまでこの仕事を続けますか」だった。
拉致問題が解決を見るまではやめられません」と答えた。ここまで関わってきた以上、私には見届ける責任がある。《使命》と言ってもよい。