独裁者のための選挙を支援する日本

 
住宅のそばに巨大なヒマワリ
 
陽光の中のサルスベリ
 
1300年前に建てられた武蔵国分寺の跡
 きょうは東京は真っ青な「夏休みの空」が広がっている。
 雨は必要だし、とても重要なのは分かるのだが、やはり晴れた青い空は、見るだけで心が晴れる。晴れた日は遠くまで視界がきくことにより、狩りで獲物を得たり、敵の存在を遠くから認識することができるので生存可能性が上がるのが青空を好むようになった理由だと聞いたことがある。それよりもっと根底的な理由として、空の青は、生物が生きていいよという青信号である。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20160417
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 今回の豪雨被害で、仁藤夢乃さん(女子高生サポートセンター代表)が、「被災地で女子中高生に喜ばれたもの」を発信している。さすが現場を知っている人ならではの助言だ。(ちなみに夢乃さんは、私が会ったなかで、「本物だな」と尊敬する一人である)

 西日本豪雨で被災した地域の中高生、家族が安心できる存在でなかったり頼れなかったりする家庭の子どもたちが心配だ。
 東日本大震災や熊本・大分地震のときも避難所を回り中高生に声をかけたが、普段Colaboのシェルターで自由に女の子たちかもらえようにしているものが被災地でも喜ばれた。
 ‪生理用品、中高生向け下着・サニタリーショーツ、ハンドクリーム、リップクリーム、洗顔・化粧水・乳液、ヘアピン、ヘアゴム、くし、鏡、制汗剤、汗ふきシート、日焼け止め、シェーバー(共同生活の中で眉毛や体の毛が気になる)、ポーチ、ハンカチなど。
 生理用品や下着は、避難所でももらえる場合が多いけど、物資の配布を地域のおじさんや知り合いの男子が担当していたりすると、貰いづらい。大人たちの勢いに押されて受け取りに行くのをためらったり、みんな大変なんだから…と我慢して、欲しくても言えなかったりしたそうだ。
 鏡は割れたので欲しかった!という子が多く、買い足して避難所をまわった。リップ、ヘアピン、ヘアゴム、くしなども、あると助かるし清潔を保つことにも。お風呂にも簡単に入れないだろうし、夏だから汗ふきシートも喜ばれると思う。

https://ameblo.jp/colabo-yumeno/entry-12389761455.html
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 カンボジアの選挙が問題になっている。下院選(定数125)の選挙運動が7日始まったが、去年の地方選挙で4割超の得票で与党を脅かした「救国党」を弾圧し、つぶした上での選挙なのだ。
 「最大野党だったカンボジア救国党が昨年解散に追い込まれており、フン・セン首相の与党、カンボジア人民党が29日の投開票で圧勝するのは確実な情勢だ。政権批判票の受け皿が事実上なくなった選挙の在り方に国際的な批判が高まっている。公平性が揺らいだ選挙で、どの程度の投票率を記録するかが焦点だ。
 米国や欧州連合(EU)は選挙支援の停止を決めているが、内戦からの復興に深く関与してきた日本は投票箱提供などを続けている。」(共同)

 河野太郎外相は、4月8日、カンボジアでフン・セン首相と会談し、公正な選挙を働きかけた、そうだ。北朝鮮には「人権」「人権」と言っておきながら、こっちでは独裁政権を擁護。日本の外交に戦略はあるのか。
 フン・セン首相といえば、彼を単独インタビューするため自宅を訪ねたことがあったな。当時は精悍な顔立ちで、国を良くしようとそれなりにやっていた印象がある。兵士らにより厳重に警備された広い屋敷だった。いつかは忘れたが、四半世紀以上前だと思う。その彼も首相になってもう33年、とんでもない長期政権だ。カンボジアの巷では非常に評判が悪く、タクシーでフン・センの名前を出そうものなら、運転手が、中国資本と組んだビジネスで莫大な利権を得ているなどの黒い噂をいくらでも聞かせてくれる。しかし弾圧がひどいから不満をもらすのは酒の席や友人同士の会話だけ。
 このカンボジア政権の独裁化は、中国の支援なしには語れない。欧米からいくら批判され、制裁をされても、中国が後ろ盾で支えてくれるから怖いものなし。投資、貿易、援助での中国の存在感は圧倒的だ。
 最近、中国の国際社会での存在感の大きさが、さまざまな国での独裁化を促進する事例が増えている。アフリカでも国民には鼻つまみもののリーダーが中国のバックアップで、いつまでも政権に居座る例がある。
(つづく)