南スーダン情勢をひた隠す日本政府

 昨夜は娘と一晩はやいイブの夕食。
 オフィスでは複数の番組の編集作業が年末まで続くが、私は休ませてもらって、きょうは自宅の掃除。ガラス窓や桟を拭いてきれいにして気持ちがいい。
・・・・・・・・・・・・・・
 クリスマスらしい楽しい話題はないかとネットをみると、「国境ない医師団」の白川優子さんがイエメンから「チュー合戦シリーズ3」をアップしていた。思わず微笑んでしまう。文句なしにかわいい!
https://www.facebook.com/yuko.shirakawa.77?fref=ts

 一方、ジョンレノンの「ハッピークリスマス」を背景に紛争で傷つく人々の姿を見せる動画も。思わず見入ってしまった。明日をもしれない境遇でクリスマスを迎える人びとが無数にいることに気づかされる。「国境なき医師団」のシリア緊急支援にほんの少しだが寄付した。
https://www.youtube.com/watch?v=S84RLgnz7Rs&sns=em

 南スーダン関連で気になる話三つ。
 まず、南スーダンの国連KPO代表が空席のままになっていること。東京新聞論説委員の半田滋氏が指摘している。誰も引き受けたくないほど情勢が切迫しているのだろう。
自衛隊が国連平和維持活動(PKO)を行うために派遣されている「国連南スーダン派遣団(UNMISS)」。その代表を務めたエレン・ロイ事務総長特別代表(デンマーク)が11月30日付で退任し、今月1日から代表の座が空席となっていることがわかった。11月には軍事部門のオンディエキ司令官(ケニア)が更迭され、やはり空席となっている。 
 会社でいえば、社長と専務がいない状態だ。決断し、実行を命じるトップが不在では会社は成り立たない。UNMISSには副代表や軍司令官代理がいるものの、それでコト足りるなら、最初から代表や軍司令官は不要ということになる。やはりこれは異常事態と見るべきだ。 
 そんな中、陸上自衛隊第9師団(青森)を主力とする部隊は数次に分けて南スーダンへ出発した。UNMISSの指揮命令系統のトップ不在という異常事態下で、武器使用を拡大した「駆け付け警護」「宿営地の共同防衛」という新任務に12日から就くことになる。》
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50357
 
 次は、日本が南スーダンの政府に「媚びて」、武器禁輸策に反対したこと。
《国連安全保障理事会は23日、南スーダンへの武器輸出の禁止や内戦当事者の資産凍結などの措置を定めた米主導の制裁決議案を採決したが、採択に必要な9カ国の支持を得られず、決議案は廃案になった。理事国15カ国のうち、米英仏など7カ国が賛成、日本や中ロなど8カ国が棄権した。
 日本は武器禁輸がかえって混乱を招き、現地の国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊へのリスクが高まる事態を懸念。陸自部隊に安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」の任務が付与されたことも踏まえた対応だが、同盟国である米国と異なる投票行動を取る異例の展開になった。
 パワー米国連大使は採決後、「彼ら(棄権国)の決定に歴史は厳しい判断を下すだろう」と批判。「きょうの行動に賛同しなかった国が(制裁を実施しないことによる)人的コストを理解し次第、すぐに決議案を再提案する用意がある」と述べた。
 日本の別所浩郎国連大使は採決後、南スーダン政府による国民対話などを評価した上で、「より大規模な暴力を防ぐために、こうした取り組みを具体的行動に移していくことが必要だ」と訴えた》(時事)http://www.jiji.com/jc/article?k=2016122400004&g=pol
 自衛隊は、かの国の内戦の危険から住民を守るという大義のために派遣されたのではないのか。内戦当事者に恨まれたくない、自衛隊の身の安全だけを守りたい、という行動を世界はどう見るのだろうか。

 三つ目は、日本政府が南スーダンでの自衛隊の活動実態が国民に知られるのを怖れて、記録を抹消していたというとんでもない話。
《アフリカの南スーダン国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊部隊が、首都ジュバで七月に大規模な武力衝突が発生した際の状況を記録した日報が、廃棄されていたことが分かった。陸自の文書管理規則が定める三年間の保存期間に満たない。治安が悪化する同国でのPKOは派遣要件を満たしていないと疑問視する声が強いが、日報の廃棄でさらに批判が高まる可能性がある。
 南スーダンPKOは半年ごとに部隊が交代しており、七月に活動していたのは十次隊。ジャーナリストの布施祐仁(ゆうじん)氏が情報公開法に基づき、同月七〜十二日の日報を九月末、防衛省に開示請求したところ、今月二日付で「既に廃棄しており、保有していなかった」とする通知を受けた。
 同省によると、陸自の文書管理規則では、PKO関連文書の保存期間の基準は三年間。一方で「随時発生し、短期に目的を終えるもの」や「一年以上の保存を要しないもの」は、例外的に一年未満で廃棄できる。
 同省統合幕僚監部の担当者は、廃棄の理由について「上官に報告した時点で、使用目的を終えた」と説明。これ以外の日報も、紙や電子データを含め、同様に廃棄しているという。
 陸自は、日報に基づき、後続部隊ヘの教訓をまとめた「教訓要報」を作成しており、当時の現地状況もこの中である程度記載される。しかし、原本に当たる日報が廃棄されてしまえば、治安の実態や自衛隊の行動について国民が正確に把握することが難しくなる。
 布施さんは「これが許されるなら、あらゆる報告文書はすぐに廃棄されてしまう。国民の検証のために公文書を保管する意識が欠如している」と批判する。
 日報廃棄の問題からあらためて浮かび上がるのは、活動継続への疑念が強い南スーダンでのPKOについて、国民に正確な情報を届けて理解を得ようという意識が、安倍政権に依然として薄いことだ。
 ジュバで最初の大規模衝突が起きた、二〇一三年十二月に派遣されていたPKO五次隊の「教訓要報」には、隊員らが防弾チョッキと鉄帽を着用したり、撤退経路を偵察したりという対応が記されている。
 これを作成する材料となった日報が存在していれば、国民は当時の状況をより詳しく知ることができた。
 まして今回、日報の廃棄が判明した六日間は、陸自の宿営地の隣にあるビルで銃撃戦が起きるなど、一三年に劣らず緊迫していた状況が明らかになっている。日報の廃棄が、検証を難しくした可能性は大きい。
 PKO関連文書の保存期間を原則三年間と定めた、文書管理規則が形骸化している事実も見逃せない。今回のように「上官に報告したから」という理由での廃棄がまかり通れば、組織にとって都合の悪い文書はすべて公開せずに済む「抜け道」になりかねない。
 南スーダンPKOを巡っては、これまでも現地報道を基にした地図を黒塗りにして公表するなど、情報公開に消極的な政府の姿勢が批判されてきた。黒塗りどころか、将来公開される可能性を摘む「廃棄」は、より深刻な問題だ。》東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016122490070206.html

 ジャーナリストの布施祐仁さんは、以前お会いしたときも、開示請求してもそもそも資料自体があるのかないのかも明言しない場合が多い、この国は情報公開においては超後進国だ、と言っていた。
 情報公開は民主主義のベースであり、これは深刻な問題だ。