朝鮮学校の無償化論議に思う5

きのう、政府が朝鮮学校無償化への方針を固めたとのニュースが流れた。
これまでブログで書いてきたように、私は無償化に反対だ。
日本の政治家の発言でもっとも分かりやすいのは、大阪府知事のものだった。3月、橋下知事は大阪朝高を訪問し、こう語っている。
《授業料無償化に関する朝鮮学校への対応をめぐり、大阪府橋下徹知事は10日、朝鮮学校に交付している私立外国人学校振興補助金についても「廃止を念頭に置いている」と述べた。また「民族差別だという指摘があるが、朝鮮民族が悪いわけではない。北朝鮮という不法国家が問題。それはドイツ民族とナチスの関係と同じだ」と言及した。
 橋下知事はこれまで、朝鮮学校への対応について「不法国家の北朝鮮と結びついている朝鮮総連と関係があるなら、税金は投入できない」と述べ、無償化の対象外とすることを検討。近く知事自身が朝鮮学校を視察し、授業内容や学校経営の実態などを考慮した上で判断するとしている。
 大阪府は、教育研究や管理経費などとして、私立外国人学校振興補助金の名目で11校の朝鮮学校に対し、平成20年度で約1億3千万円を支出している。また、授業料軽減補助金として、高級学校(高校)には約7千万円が出されている。
 橋下知事は、朝鮮学校への対応について、暴力団になぞらえて「学校経営に暴力団関係者がかかわっていれば税金は投入できない」とも発言していた》(産経)
常識的でリーズナブルな発言だと思う。橋下氏の言動には、首を傾げたくなるものも多いが、この発言には大いに賛成だ。
数年前まで朝鮮学校の教師だった申相一氏によると、この「ナチス発言」には総連内部でも反響があったという。
《大きな声では話さないが、下部の幹部や保護者たちのなかで聞こえてくる本音は、「知事が本当のことを話してくれた。胸がスーッとする思いだ」との声であった。子どもを朝鮮学校に通わせながらも、心ある保護者たちは「総連教育」の実態を見通しているのである》
朝鮮学校の無償化に反対するのは、民族差別を容認するとか、多様な価値観の教育を認めないからではない。「ナチス」の学校に公費を与え、公認することは、生徒たちにとっても不幸だからである。