ウクライナで軍総司令官解任の可能性

ウクライナで政権と軍のトップの間で意見の相違が大きくなっているとの報道が数日前から出てきた。 ゼレンスキー大統領が、軍のトップ、ザルジニー総司令官を解任する方向で動いていることを4日、イタリアの公共放送RAIとのインタビューで認めた。ゼレンスキ…

坂本龍一の「ダウンタウン理論」によせて(2)

ガザでは砲爆撃で死傷する人の他、食糧不足で体力が衰え、病気になったり亡くなる人たちのことも心配だ。能登半島地震で避難した人が「関連死」で亡くなっているが、それがガザの逃げ惑う人々に起きている。 攻撃前のハンユニス(NHKが紹介したBBCニュース)…

大阪のメディアに活を入れる橋下徹氏敗訴判決

橋下徹氏と維新の会の「メディア支配」に打撃を与える判決が下された。 自ら「勝訴」の紙を掲げる弘中惇一郎弁護士とモニターで会見に臨む大石あきこ議員。 弘中惇一郎弁護士 「れいわ新選組の大石晃子衆院議員へのインタビュー記事で名誉を傷つけられたとし…

ウクライナ選手にとってはスポーツが「戦場」

ガザのニュースは毎日見るのがつらい。 ガザ地区南部のハンユニスへイスラエルが攻撃を強めるなか、24日、国連避難施設が戦車による攻撃を受けて炎上、9人が死亡し、75人がけがをしたとUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)ガザ事務所の代表が明らかにし…

安田純平さんの旅券拒否は「違法」

25日、ジャーナリスト安田純平さんが国を訴えた裁判の判決が東京地裁で言い渡された。以下、朝日新聞編集委員の北野隆一さんのFB投稿がまとまっているので引用させていただく。 判決の後、記者に答える安田純平さん(筆者撮影) 「パスポート(旅券)の発給…

蓮池薫さんが語る北朝鮮の嘘③

12日から全国公開の映画『ビヨンド・ユートピア 脱北』。すばらしい映画でお勧めです。 www.transformer.co.jp 北朝鮮から韓国への亡命を企てる一家、北朝鮮に残してきた息子との再会を切望する韓国に先に亡命した母親、彼らの脱北を命がけで支援する韓国の…

ウクライナ情勢を左右するトランプの動向

ロシアによるミサイル攻撃が強まっているウクライナでは、23日未明に首都キーウや東部ハルキウなどにロシア軍によるミサイル攻撃があり、7人が死亡し、子どもを含む70人以上がけがをした。 テレ朝ニュースより イギリスの研究機関は今月2日、12月末にハルキ…

蓮池薫さんが語る北朝鮮の嘘②

『中村哲という希望』(旬報社)、12月25日の発売から一ヶ月で重版が決まりました。みなさんのおかげです。ありがとうございます。 新聞にもまだ広告を打っていないのに、口コミで広がって売れているようです。書店でお手に取ってご覧ください。 ・・・・・…

蓮池薫さんが語る北朝鮮の嘘①

節季は大寒。一番寒い季節だが、三寒四温で少しづつ春に向かっていく。 初候は1月20日から「款冬華(ふきのはな、さく)」。次候「水沢腹堅(さわみず、こおりつめる)」が25日から。30日からが末候「鶏始乳(にわとり、はじめてとやにつく)」。フキノトウが顔を…

坂本龍一の「ダウンタウン理論」によせて

松本人志の“性加害疑惑”について、きょう発売の『週刊文春』は【《新証拠入手》6、7人目の告発者が…松本人志「ホテル室内写真」と「女性セレクト指示書」】の特集を載せた。被害を訴える女性が次々に現れ、これで7人になったか。 「ミヤネ屋」18日OAより …

ガザ攻撃のジェノサイド裁判始まる

能登半島地震では町一番の総合病院でトリアージを迫られる状況だったと知り、驚いた。まだまだこの震災についての認識が不足していた。 地震が起きた直後の1日夕方、輪島市内で唯一の総合病院で災害拠点病院に指定されている市立輪島病院には多数の患者が押…

「自己実現的人間」の17の特徴(3)

私のウクライナ取材報告が、『朝日小学生新聞』(1月9日)と『朝日中高生新聞』(1月7日)に載った。 朝日小学生新聞(9日)特集紙面 朝日中高生新聞1月7日特集面 若い世代にウクライナの事態が他人事ではないことを知らせたいので、こういう媒体に書くこと…

「自己実現的人間」の17の特徴(2)

能登半島の被災地の復旧が驚くほど遅い。被災者はいまだに多くが学校の体育館などの公共の建物で寝泊まりしている。テレビニュースで見るかぎり、避難所の滞在条件の劣悪さに手が打たれてこなかったように思われる。冷たい体育館の床に直に寝た人も多かった…

「自己実現的人間」の17の特徴

6日、遅まきながら、毎年行く神社に初詣。帰路、近くの古墳にお参り。 私有地にひっそりとある墳丘。多くの場合、古墳には神社がまつられている。 未調査らしく、ある調査報告書に「南側から観察すると1.5m程の高さ」、「南北の長さは約13m」とあるだけ。こ…

困難な時代も希望を持って生きる

能登半島地震は被害の深刻さが日に日に明らかになってくる。地元自治体はボランティアの受け入れ態勢がとれないとのことで、とりあえずは募金がよさそうだ。 5日経つのにまだ支援が届かないところがある。北陸は明日から天気が崩れそうで積雪、寒さが心配だ…

中村哲医師が日本人を嘆いたわけ

元旦から能登半島地震が襲い、正月気分どころではない状況だが、まずは新年おめでとうございます。 地震の被害にあわれた方々にお見舞い申し上げます。飲み水のない地域もあるとのことで、一刻も早い日常生活の回復をお祈りします。 今年のペシャワール会の…

年の瀬にウクライナとの連帯を訴える

今年は健康で盛りだくさんな一年だった。ほんとうにおかげさまです。 1月、中村哲さんが幼い頃暮した北九州市若松区を訪問。 takase.hatenablog.jp ウクライナ取材を経て、年末には『中村哲という希望』(旬報社)を出版することができた。 『中村哲という希…

「おかしい」と感じたときに声をあげないと自由は狭められていく

自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティーを巡る事件で、東京地検特捜部は西村康稔前経済産業相を任意で事情聴取した。西村氏は安倍派の実力者「5人組」の一人。他のメンバーの松野博一前官房長官、高木毅前国対委員長、世耕弘成前参院幹事長、萩…

公安警察の暴走が生んだ冤罪事件―大川原化工機事件

非常に危険な、恐ろしい冤罪事件だった。 12月27日、大川原化工機事件につき、東京地裁は警察・検察の違法を指摘し、国と東京都にあわせて1億6200万円余りの賠償を命じる判決を下した。 日本テレビニュースより 2020年3月、生物兵器製造に転用可能な噴霧乾燥…

ウクライナからコスモロジーへ

23日(土)は「地平線会議」で「ウクライナからコスモロジーへ」と題して報告を行った。 ウクライナ取材報告をしたうえで、この戦争を日本人は理解できるかという問題提起から、今の日本人の人生観を考えるというちょっと欲張りな内容を語った。 takase.hate…

今日、あなたは空を見上げましたか

時事通信が8~10日に実施した12月の世論調査によると、岸田内閣の支持率は前月比4.2ポイント減の17.1%となり、2012年12月の自民党政権復帰後の調査で最低を更新、初めて1割台に落ち込んだ。支持率が2割を下回るのは、民主党政権が誕生する直前に調査した09年…

孤立が際立つイスラエルと米国

ガザで日々起きている恐ろしい事態。これが世界中に映像で伝えられながら、やめさせることができないでいる。人間に対する信頼を疑いたくなる。 何十万という単位の人々、つまり大きな都市の全人口が、着の身着のまま、きょうはこっちに、明日はあっちに行け…

生きているだけでも大変な奇跡

自民党の裏金作りは組織ぐるみであることが一目瞭然になった。 連日ボロボロと明らかになるスキャンダル。これまでは週刊誌と赤旗だけが火をつけてきたが、ようやく新聞が元気になった感じだ。 それにしても、「答えを差し控える」ってなんだよ。猫も松野も…

私の後継者は用水路(中村哲)

中村哲医師が銃撃されて亡くなって4日で4年がたった。 中村さんの行いと言葉は、今も生きる、いや今こそ生かさねばという意図で『中村哲という希望』(旬報社)が出版されるので、本屋で手に取ってご覧ください。今月下旬に配本される予定です。 12月のペシ…

パー券キックバック問題で政界に激震が・・・

ガザでは全人口の8割にあたる189万人が避難生活を強いられている。 それらの人々の頭上から爆弾が降り、死傷者がどんどんふえるのに、収容、治療する病院がほとんど機能停止に追い込まれている。 ガザで犠牲になった人を悼む催しが29日、広島市の原爆ドーム…

周庭さん、事実上の亡命宣言

お知らせです。 ウクライナ取材報告が『ジャーナリスト』紙(日本ジャーナリスト会議機関紙)11月25日号に掲載された。 2面 1面、2面に大きく紙面をとってくれて感謝。 これからさまざまな媒体に発表していきたい。・・・・・ イスラエル軍はガザで12月1日か…

まだ書けぬ己が名腕に記さるをガザの幼は見つめておりぬ 

朝日川柳より まだ書けぬ己が名腕に記さるをガザの幼は見つめておりぬ (中津市 瀬口美子) 乳のみごの服を鋏で切りひらきガザの医師団オペをはじめる(稲沢市 伊藤京子) モザイクがかかって見にくい物体が遺体だと知るまでの三秒(五所川原市 戸沢大二郎)…

ウクライナ戦争―大国には見えない世界2

はじめにお知らせです。 『中村哲という希望~日本国憲法を執行した男』(旬報社)が来月25日に発売になります。私と佐高信さんが中村哲医師について対談し、私がテーマごとに解説を入れました。予約注文が始まりましたので、よろしくお願いします。 www.ama…

ウクライナ戦争―大国には見えない世界

24日、ガザでの4日間の戦闘休止が始まり、ハマスに拘束されていた230人以上の人質のうち、イスラエル人13人、外国人11人の計24人が解放された。 一方、合意を仲介したカタールの外務省は、イスラエルが拘束していたパレスチナ人の子どもや女性計39人が釈放さ…

拉致問題は「何も動かない」と横田早紀江さん

ガザでイスラエルの戦争犯罪=ジェノサイドが続いている。 逃げ惑う人々への無差別に近い砲爆撃はもちろん、病院などの医療施設への攻撃で患者や医療関係者を殺す「軍事作戦」はもう常軌を逸している。 イスラエルは救急車の車列を攻撃して多くの死傷者が出…