2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

プーチン王朝誕生の闇5

プーチン政権の特務機関にまつわる疑惑は数多いが、国内ではほとんどもみ消されるのに対して、外国で起きた事件では、リトビネンコ事件のように、司法当局が動くことで表面化するケースもある。独立したチェチェン共和国の第二代大統領だったゼリムハン・ヤ…

プーチン王朝誕生の闇4

第二次チェチェン戦争の引き金になったアパート爆破事件が特務機関の謀略ではないかとの疑惑を強く匂わせるのが、「リャザン事件」だ。 リャザンはモスクワの南200キロほどのところにある人口50万人ほどの町だ。 ここで、99年9月22日、爆破未遂事…

プーチン王朝誕生の闇3

アパート連続爆破事件とチェチェン戦争の謀略疑惑を本格的に扱った映画が、以前ここで紹介した映画「暗殺・リトビネンコ事件」だ。http://d.hatena.ne.jp/takase22/20080111そして、アパート爆破事件の犯人は誰かを追及する目的で書かれたリトビネンコ自身の…

プーチン王朝誕生の闇2

きょうのニュースより。 《ロシアのプーチン首相が、同国の金属大手「メチェル」社のジュージン社長を脱税の疑いなどで名指しで批判した。(略) インタファクス通信などによると、プーチン氏は24日に開かれた冶金(やきん)企業幹部との会合で、メチェル…

プーチン王朝誕生の闇1

プーチンは、大統領を交代した現在もカリスマ的支配力を持っている。 だが、彼は「謀略」で権力を掌握したという疑惑が、早くからささやかれていた。しかも、そのために罪のない数十万人が命を落としたというのだから、ただ事ではない。 きのう「報道ステー…

ハチドリよりスウェーデンの道を 続

世界の趨勢はもう決まっている。 先日の洞爺湖サミットでの環境宣言では、「2050年までに世界の排出量の少なくとも50%削減を達成する目標というビジョンを、国連気候変動枠組み条約の締約国と共有し、今後の交渉で検討・採択することを求める」となっ…

ハチドリよりスウェーデンの道を

横田夫妻を支える有志が「あさがおの会」という会を作っているが、横田めぐみさんはあさがおが好きだったという。この花を見ると、自分が小さい頃の夏休み、朝の涼しさの思い出が蘇ってくる。 環境ジャーナリストの佐藤由美さんに、「ハチドリ」の話をしたら…

ハチドリは環境危機を救うか

3年ほど前、『ハチドリのひとしずく―いま、私にできること』(光文社)という本が出て、ちょっと話題になった。アンデス地方に伝わる話を辻信一氏が訳したものだ。 《森が燃えていました 森の生きものたちは われ先にと 逃げて いきました でもクリキンディ…

持続可能な町は・・・5スモールイズビューティフル

共著者の佐藤由美さんは、尊敬する環境ジャーナリストで、日本だけでなく、世界中の現場を歩き、会議に参加している。実に広く深い知見を持っていて、上勝町のユニークな町づくりだけでなく、シリアの古い揚水水車の話も、彼女に教わってテレビ番組にした。h…

持続可能な町は・・・4筵旗を掲げろ!

笠松さんは、《すべての環境問題はごみ問題である》という。 《ごみ、大気汚染、水質汚濁、有害物質、環境ホルモン、地球温暖化、生物多様性など、環境問題は多岐にわたり、それぞれがまるで何の関連もない個別の問題として扱われ、別々の対策がとられていま…

クラスター爆弾廃絶への道2

国際NGO、CMCのコンウェイは頭でっかちの理論派ではない。かつては、自らクラスター爆弾の不発弾を処理してきた軍人だった。99年、NATO軍がコソボに大量にばら撒いたクラスター爆弾のほとんどがイギリス製だったことに衝撃を受け、この運動に飛…

クラスター爆弾廃絶への道1

5月30日にクラスター爆弾禁止条約が採択された、アイルランドのダブリン会議については以前書いたがhttp://d.hatena.ne.jp/takase22/20080530、ゆうべ、これを取材したNHK衛星第一放送で、「クラスター爆弾 廃絶への道−国際NGO12日間の闘い」が放…

持続可能な町は・・・3ごみ焼却大国日本

いま、上勝町に続いて「ゼロ・ウェイスト宣言」を目指す自治体が出てきている。東京都の町田市もその一つだ。人口40万人超の町だから影響は大きい。町田市では3月14日から半年間、あるスーパーのレジ袋を廃止する実験を行なっている。 《町田市は、スー…

日朝正常化反対!

近所にムクゲが見事に咲いていた。 これは韓国の国花で、無窮花(ムグンファ)と言うが、ムクゲはこの漢字の呉音読みだという。 日本人が桜のように命短くパッと散るのを美と感じるのに対して、朝鮮民族はながく生き延びる方を好むのだと知り合いの韓国人が…

持続可能な町は・・・2資源回収法

夏といえば向日葵だ。 新大陸原産で、種がインディアンの食用になっていたが、ヨーロッパに伝わってからは、とりわけロシアで広まった。ロシア正教には毎年、油断ちの期間があるが、ヒマワリ油は禁止リストにないため、とても重宝がられたという。いわば戒律…

持続可能な町は・・・1裏紙の名刺

上勝町長の笠松和市さんの本『持続可能なまちは小さく、美しい―上勝町の挑戦』が先月出版された。 出版社の内容紹介《人口2000人、高齢化率48%。グローバリゼーションに晒され、高齢化・過疎化の只中にある徳島県上勝町。全国最多の34分別でゴミの8割をリサ…

環境報道に欠けているもの

環境危機を扱ったテレビ番組が、去年あたりから一気に増えた。 今、どの局も「特番」といえば「環境」がテーマである。数年前まで、温暖化を本気にしなかった人がたくさんいたことが信じられない。急にみなが慌てだした感じだ。 北極の氷が融け出して餓死す…

めぐみさんの将来

きのう書いた娘の進路相談に触発されて、数年前のある出来事を思い出した。 同窓会で、三十年ぶりに高校時代の仲間と顔を合わせた。近況報告がはじまり、ある女性がマイクを持った。教師をしているという。 「私は、教師を天職だと思っています。教師になっ…

どんな仕事に就けばいいの?

ここ2、3日、急に暑くなった。近くの公園に夏の花、タチアオイ(立葵)が咲いていた。(写真)「どんな職業を選んだらいいの?お父さんはどうやって決めたの?」 娘からこう聞かれた。進路を決めなくてはならないのだという。とても答えにくい。というのは…

やばいぞ新聞シンポジウム

きょう、新聞労連の第51回新研(新聞研究部)中央集会シンポジウムのパネリストとして呼ばれた。シンポジウムのタイトル「やばいぞ、新聞―権力監視はどこへ」もすごいが、パネリストの顔ぶれを聞いてさらに怖気づいた。 外務省と闘う人気作家の佐藤優さん、…

病院に居られない!4

きょう、横田めぐみさんのお父さん、滋さんから季節のご挨拶を封書でいただいた。そこにはカードが入っていた。RWANDAという字と切絵のような象が貼ってある。(写真) 解説には「ルワンダのストリートチルドレンがバナナの木の皮や、野草の押し花を使…